「半熟ゆで卵のレシピで解説 プロセス管理と品質保証」-2(後編)

前回から続く「半熟ゆで卵のレシピで解説 プロセス管理と品質保証」。茹で時間だけの制御ではまだバラつく仕上がりの精度を上げるためにはどうしたらよいかについてです。今回も4M要素「Material (材料)」の影響についてフォーカスいたします。

さて、同じ茹で時間で調理したにもかかわらず、バラバラの仕上がりで茹で上がった卵。なぜこのような事になったのか卵を観察してみた結果、それぞれの重量の違いから卵の大きさが違うことが分かりました。では卵の大きさの違いと茹で上がりの違いはどう関連しているのか。確認してみると、大きい卵の仕上がりは全く固まっておらず、小さい卵の仕上がりは固ゆで一歩手前になっています。

大きさがバラバラだったことによって仕上がりもバラバラだったという事は、「大きさを統一すれば、よりゆで卵の仕上がりは均一になる」「大きさが同じなら、茹で時間の調整でさらなる仕上がりの微調整もできる」という事でもあります。このようにMaterial (材料)の質を知り、制御することはこのようにして品質管理につながるのです。この話はゆで卵の事例ではありますが、金属加工でも同じこと。材料の性質上、品質に影響を及ぼす要素が何なのかを明らかにし、それを一定に保つことで狙った品質を常に得られるようになることを狙うのがプロセス管理による品質管理の手法なのです。

4M変化点管理において「Material (材料)」の変化を監視するのはこうした理由から。例えば材料の購入元が変わると供給される材料がこれまでとのものとは異なる可能性がありますし、いつもの購入元から供給されている材料でも受入検査した際に色や形、においや梱包状態が違うことが確認された場合、それをいつも通りに加工して同じ品質が得られるかどうかを警戒する必要があります。どんな要素が最終的な製品の品質に影響を及ぼすのかはみなさまが扱う製品や商材によることではありますが、みなさまにとっての「Material (材料)」についてこの機会にその性質と最終的な製品の品質への影響について確認してみてください。

今後も半熟ゆで卵のレシピに例えてプロセス管理に関する考え方をお話をしていく予定でおりますが、どうぞお楽しみに。