回帰的マネジメント-2『宴会・行事幹事』

新人を教育するのは難しいですが…

教育することが一筋縄ではいかない新人たち。彼らを指導していくのにあたり、実はみなさまがかつて下積み時代に上司や先輩たちにさせられていたことが、指導上の課題にも有効なのではないかと説くこのシリーズですが、今回は『宴会・行事幹事』です。

shinnenkai_salaryman新年を迎え、新元号の元年となる今年。各所で新年会の賑わいが聞こえてくる時期ではありますが、みなさまがご在職の職場ではいかがなところでしょうか。最近では開催時間をしっかり決めて実施しているところもあるようですが、通常その取り仕切りを担うのはどなたでしょう。かつてはこうした社内行事の幹事は新人の仕事だった企業も少なくなかったと聞きます。今でこそ滑稽にさえ感じる話しながら、宴会や社内行事に必要とされる企画要素、運営要素、経理要素、リスクマネジメント要素、求められる機転などを考えれば、社内行事の幹事はまたとない訓練の機会といえるのではないでしょうか。

kanji_businessman高度な仕事ほど多岐に渡るスキルが必要となるもので、企業の将来を担う若手たちにこそそれをこなすスキルを身につけさせたいものですが、指導しようにもスキルの一つひとつを順次習得させていくことは困難です。そこで代替的訓練の機会として社内行事の幹事を新人にさせるのです。開催時期を決めるにも社内調整は必須のこと、幹事のコミュニケーション能力が問われます。企業という老若男女が集う組織の中で満足の最適解を導く企画能力、マーケティング能力も欠かせません。参加者の出欠席、宴席となったお店や業者との折衝を行うに求められる交渉力、運営力。予算の設計、会計や費用の支払い、
集金、端数処理方法の検討など友人たちとの飲み会ではアバウトに済ませられた経理要素は「会社の行事」となれば一気に難度が跳ね上がります。tv_housou_sakkaそして最悪の事態の想定し、それに対する予防策を打つリスクマネジメント能力。それでもなお必ず起こる不測の事態にどう対応するかの機転。社内行事に必要な要素を整理してみると以外にも様々な能力が問われる大仕事であることがわかります。

seichouki昨今否定されがちな社内行事や宴席。新人教育の機会としてその価値を今一度見直してみてはいかがでしょうか。マンネリ化しているせいで批判の声があがるかもしれませんが、その場はお茶を濁しつつ、取り仕切りをさせた新人の成長をもってその答えとしたいものです。sns_tsukare_man四半期毎に
催しがあったとして大まかに見積もって早くて1年。変化が見られるのではないでしょうか。社員同士の関係性を深め、連携を強化し、自己肯定感を強く満足させえるものと
考えます。ひいては社員の定着まで促進し、
離職のリスクを低下させる効果が期待できるのです。