購買部課長に聞いた!海外メーカーの凄いところ
昨今変化目まぐるしい社会情勢と、それに影響されて一層難しくなる操業。様々な業界の様々な企業で最前線を戦う方々に今どうで、これから何をするのかを問い、記事にするドキュメンタリーテイストのシリーズ。今回はその第4回。前回からの続きですがこれまで紹介してきた海外メーカーの「困ったところ」は棚上げにして今回は購買部課長に聞いた「海外メーカーの強み、凄いところ」を紹介いたします。
さて、これまで海外取引の苦労を散々お話いたしましたが、当然それをしてなお取引するだけの価値があるからこそ多くの企業が海外ビジネスに手を出すわけです。一般的にも言われる豊富な労働力と安価な人件費から来る製造コストの優位性はもとより、各国政府の誘致政策と優遇措置によって新規工場の建設や技術開発、革新的技術の導入がしやすい背景から、国内製造での場合との価格との比較では、その差は未だに1/5にもなるほど。コストパフォーマンスでは全く勝負になりません。
これは単に価格が安いというだけのことではありません、リスクに対する向き合い方が国内企業とは違うのです。これらの優遇された環境のみならず、企業や経営者の思想、文化的にも「まずやってみよう」の発想で新規設備の導入や、工場建設が決まり実行されることが多く、大手企業並みの資本が中小企業並みの早さの意思決定で動くのです。加工機一台の新規追加導入が必要となっただけで慎重な判断をする国内企業とはスピード感が全く違います。
しかし経営者の権力が大きい分、企業の体質や文化、操業と事業経営は経営者の人となりがより色濃く反映されます。営業寄りの経営者にありがちな傾向かもしれませんが、ルールや約束は他人に守らせるもので自分はその埒外であるとの価値観の経営者は、自動車業界における決まり事をすぐ無視して目先の利益を優先しでたらめなことをすることが少なくなりません。そして社内の誰もそれを止めることができない体制なのです。海外ビジネスで酒宴は欠かせないものですがそこで覗く経営者の価値観、人間性、社交性をしっかり見極めないと後になって大きなトラブルを起こされてしまうリスクがあります。それこそ国内企業とは全く違うスピード感でトラブルが進展すると考えてください。
毒と薬は紙一重。お話を伺った企業もかなりの苦しみを噛みしめているようですが御社はこの劇薬をうまく扱えるでしょうか。

