中小企業の展示会出展戦略

中小企業ならではの戦略があります

building_bigsight前回のメルマガでは弊社の展示会での成果をご報告させていただきましたが、みなさまであれば中小企業が展示会出展を検討するとき、どのような戦略のもとに何を目標にすべきとお考えになるでしょうか。実は弊社がいつも展示会の成果の指標に名刺交換枚数を使うのにはそれなりの展示会出展に当たっての戦略があってのことだったりします。

さて、まずお尋ねしますが御社の商品は何であるとお考えでしょうか。請負で仕事をするのが殆どで、自社での設計・開発機能や固有の製品を持たない企業様の場合、この問いの答えに窮することもあろうかと存じます。そして中小企業の大半がそのような企業様であろうかと思います。presentation_kaigi_manプレス板金にせよ、レーザー切断にせよ、切削加工にせよ、自社保有の設備を使ってお客様に言われるがままの製品を提供するだけなのですから、いざ展示会出展などの機会に自社の「製品」を不特定多数へ発信しようとしたとき、困ったことになるのは無理もありません。

しかしお客様に必要とされ、その企業に仕事を頼まねばならない理由があるからこそお取引が成立しているのです。この前提で自社の商品はなんなのかを整理・明確化していくと、実はお客様が抱える課題を自分たちができることで解決していく「ソリューション」こそが請負で仕事をされている企業の「製品」であるということができると考えます。とするなら展示会ではそれを自分たちの可能なソリューションに関する情報をとにかくばら撒き、来場者自身に自分たちの課題とマッチングさせるのが採るべき作戦ではないでしょうか。

kaisya_phone_isogashii_man単純過ぎる作戦に「気の利く営業なら顧客のニーズを察して提案の一つもすべきだろうよ」と批判の一つもいただきそうなところですが、これはもちろん理由があっての話。外部から窺い知ることのできる、あるいは予見することのできるようなお客様が抱えている課題は多くの場合、すでに満足されていることが殆ど。この場合、既存の供給先と不毛な競争をせねばならず、営業担当の機転や工夫はむしろ悪い影響しか生みません。であればこそ、シンプルにバラマキ作戦の方が有効と考えるのです。何より、無為無策に飛び込み営業100件などという無理なことを言っているのでなく、多くの方が一同に集まる展示会だからこそ、この作戦が可能なのです。

syoudan_torihiki思いもよらないところにこそ需要が潜んでおり、それに出会う機会となりうるのが展示会。それを活かさぬ手はありません。展示会の狙いは名刺交換。作業効率向上と的中率向上を狙って相手の属する業種業界や本人の職種などを見てマッチングの可能性を評価するのはむしろNG。飽くまで要否を考えるのは来場者であり、お客様。すべきは少しでも関心を寄せてくれた方々に自社のソリューションがマッチするかどうかより判断しやすいよう、自社のことを丁寧に説明することが大事です。獲得できそうな案件の大きさはあまり重要ではありません。むしろ他社が見切りをつけるような仕事こそ、独占可能な需要と解釈すべきでしょう。中小零細企業の最大の武器は機動力。小さな規模の組織だからこそ、小さな商売の積み重ねで事業が成り立つという強みがこうした場面でも活きてきます。より多くの方に資料をお渡しし、より多くの方とのご縁のきっかけとして名刺を交換する。それが重要なのです。

また、ただ出展すれば良い、というものではありません。出展の際にはお客様の気を引く方法、効果的なアピールを考え、実行することが必要です。お客様から「やる気のないブース」と思われてしまっては名刺交換をすることは困難でしょう。もちろん名刺交換をするにしても、それだけでは効果は薄くなります。蒔いた種をより多く芽吹かせるのに必要なのは適切な水やり。交換した名刺の情報はすぐにでもデータベースに追加してフォローアップを行い、将来の取引に備えるべきなのです。