できる!若い人育成

・若い人を育てる重要性とは
最近、企業は新しい人を雇う余裕も、必要もないため雇用人数を抑えています。しかし、今いる人もいつかは定年などの理由で退職します。その時になって、若い人を育ててなくて技術が伝わらない、なんてことになりかねません。「若い人とは交流が少なくて…」という人は多いかもしれませんが、いつかは会社を担っていく人たちです。苦手であっても、彼らを育てていく必要があるのです。

・接し方がわからない方は
しかし、若い人との接し方がわからない人もいると思います。その対策として、話題は何でもいいので、積極的に話しかけてみることをお勧めします。例えば、その人の身に着けているものを「それはなに?」と話題にします。人は自分の興味あることに他人が興味を見せればいろいろと語り出します。話してきた内容がわからなくても、「ああ、そういうのもあるんだ」と相槌を打つだけで信頼を得られるでしょう。ほかの話題として、「仕事始めてみて調子どう?」と入社したばかりならではの話題を持ち出してみても話が続きます。そうしていれば、お互い信頼関係が出てきて、若い人からも話しかけてきます。これだけでも若い人への育成はやりやすくなるはずです。

・今の若い人の特徴は
「まるで宇宙人」と感じ、今の若い人の性格が理解できないという人もいます。彼らの特徴を上げながら教育の方法を述べていきましょう。まず、「納得させる必要がある」ということです。「この方法、行動はダメだ」といっても若い人は自尊心の強い人が多いので、ただ怒られるということが理解できないのです。そのため必ず納得したくなるのです。また、特に学校を卒業して間もない新人に多いのですが「学生気分が抜けきっていない」という人もいます。学生気分を抜けさせ、社会人としての意識をつけさせる必要があります。

・実際に育てるときは
納得させるには「なぜなのか」ということを知らせることです。「ルールだから」というのは納得しません。もう少し具体的な理由が欲しいのです。つまり、頭ごなしにいきなり叱るのではなく「理由を説明しながら叱る」ということで彼らは納得させ、教育となっていくのです。また、学生気分対策としてあげるのは「認知的徒弟制」です。これは、

I. 弟子が親方の仕事を見て学ぶ(モデリング)
II. 親方が手取り足取りで弟子を教える(コーチング)
III. できそうな仕事を弟子にやらせてみて、できそうもない仕事は
親方が支援して完成させる(スキャフォルディング)
IV. 親方が手を引いて自立を促す(フェーデング)

 

という4段階に分かれている教育方法です。大切なのは、「IIからIVに向かうにつれて徐々にほったらかし」の割合を多くすることです。親方が終始弟子につきっきりでは弟子はいつまで経っても一人前になれません。かといって、最初から突き放されても途方に暮れるだけです。最初はつきっきりで教え、徐々に関与を減らしひとりでできるように見守るのです。
親が、補助輪を取った自転車の乗り方を子どもに教えるような感じです。これらを実行することで教育は格段にできるようになります。
将来を担う若い人は会社にとって重要です。若い人を入れなければ、自然減していく人員の穴が埋まることはありません。そんなときのあなたの会社の姿を想像して、悲惨な結果になっているならば、人材育成の必要があるのです。

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